雑記 (5)

テンソルの続きであるが、前の記事のテンソルの定義は直積の写像になっていて、最初に例としてあげたような一変数のテンソルとは、明らかに定義が違う。しかし線形写像テンソル表示する場合には、最初の例のような一変数での「なんちゃってテンソル」扱いがよく見られるため、その定義の違いを吸収する方法を知っておく必要がある。

最初の例の一変数テンソル  F(x)

 F(x) = T(f_1, x) f_1 + T(f_2, x)f_2 + T(f_3, x)f_3

と定義すれば良い。これに、

 x= x_1 e_1 + x_2 e_2 + x_3 e_3

を代入して展開すれば同じ結果がすぐに得られる。それで

 T(f_i, e_j) = a_{ij}

とすればよく、双対写像さえ持ち出さずに話が終わってしまう。まあ、計算の方便のようなものであり、ほとんど興味もてないので、これでやめにする。