雑記 (2)

三つほど前の記事で、慣性力を説明したので、回転する独楽が重力によるモーメントで傾いたときに、そのまま倒れないための釣り合い力は、歳差運動することによって実際に生まれていることが直感的にわかるよう加速度座標系で考えてみる。

いま、静止系で自分の方に倒れてきた独楽の一番手前の質点は、傾いた独楽の加速度座標系では、傾く前の水平な面で回っているときの加速度座標系に対して、その質点が下に降りてきているのだから、以前の水平面の回転からの加速度系からの差分の慣性力としては重力のモーメントの影響と釣り合うモーメントとして働いている。

証明終わり。歳差運動して一周すると重力のモーメントは打ち消されてしまうことにも注意して欲しい。以下のように角運動量を持ち出せば簡単だけど、どうもインターネットの記事をみていると直感的には理解しにくいようなので。

 \begin{align}
\mathbf{N} - \frac{d\mathbf{L}}{dt} 
&= \mathbf{N} - \mathbf{\Omega} \times  \mathbf{L} \\ &= \mathbf{0}\end{align}

ここで \mathbf{N}は独楽の重心にかかる重力によるモーメント,  \mathbf{L} は独楽の固定中心軸のまわりの角運動量,  \mathbf{\Omega}は歳差運動の角速度である。