娘十六ジャズ祭

この 3 月に 80 歳の誕生日を迎えた雪村いづみは、1953 年 4 月、16 歳のときに『想い出のワルツ』でレコードデビューしたが、同じ年に、井上梅次(うめつぐ)監督による新東宝作品『娘十六ジャズ祭』(1954 年1 月 9 日一般公開) に出演している。

 

井上監督は 52 年に新東宝で監督となり、55 年には日活に移籍する。日本映画が最盛期だった頃のプログラム・ピクチャーの作り手として、戦後日本映画の監督としてはたぶんもっとも数多くの作品を手がけた人であろう。また、同じ新東宝にいた撮影監督の西本正とともに香港映画にも重要な関わりをしている。


この映画の音楽を担当した大森盛太郎は、井上監督による石原裕次郎主演の映画『嵐を呼ぶ男』の曲と詞を作ったことで知られる。戦前からジャズに関心があり、トロンボーン奏者として海軍軍楽隊員で終戦を迎え、その後、東京音楽学校のプリングスハイム教授(マーラーの弟子でトーマス・マンの義弟にあたる)から作曲を学び、日本の洋楽受容について著作もある人である。

 

雪村は中学卒業後に日劇の地下で進駐軍相手に歌うアルバイトをしていたとは言え、「聞かせる英語」を喋っていることに感銘を受ける。

 

 

※ デビュー前の雪村いづみが友達の家で一生懸命、英語の音を耳コピしたという Gloria  DeHaven の "Because of You" を紹介しておく。

 

また、レコード・デビュー曲で 20 万枚の当時としては大ヒットになった『想い出のワルツ』を映画の冒頭付近で歌っている。

 

 

ドリス・デイが歌ったことで有名な "A Guy is a Guy" を日本語で歌っている場面がある。雪村の可憐さが強く印象に残り、ミュージカルとしても優れている場面だと思う。

 

 

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