雑記

日本をもっと高齢化社会に

2015 年に亡くなられた偉大なポルトガルの映画監督、マノエル・ド・オリヴェイラは、亡くなられる一年前の105 歳まで作品を発表している。クリンスト・イーストウッド監督も、中島貞夫監督も、明日から『イメージの本』が封切られるジャン・リュック・ゴダー…

1967 年

前回の記事に 1967 年の前後のことを書いたが、『ルパン三世』の漫画アクションの連載開始は 1967 年であることを知った。ちばてつやの『あしたのジョー』が少年マガジンに連載開始されたのは、1967 年12 月だから、ほぼ同じ時期である。1967 年は、戦後すぐ…

哀しいほど元気だった

去る 3 月 30 日に DVD が発売された『息の跡』を再々見した。作品が素晴らしいのはもちろんだが、小森はるか監督のこの作品に親しみを感じるのは、まるで日本の製造業に活気があった頃の現場のようだと感じたせいかもしれない。学生時代に講義を受けた思い…

米 (2)

岩瀬彰さんの『「月給 100 円サラリーマン」の時代』という大変面白い本を読んでいたら、1929 年 (昭和 4 年) 、日本人は、月 15 キロ以上、つまり年間 180 キロ以上、米を食べていたとある。いまの日本は年間 50 キロ強である。バングラデシュは 2011 年の…

日本の米の一人当たりの消費量は、1962 年を戦後のピークに下がり続けて半分以下になり、2016 年にやっと少し消費が前年より増えたというニュースが流れたものの、一時的なものに過ぎず、その後も下がり続けているようだ。確か一人あたりの米の消費量の国別…

ペンネンネンネンネン・ネネム

まったく気がつかなかったんだけれど、二年以上前に東中野で二回見た小森はるか監督の『息の跡』が DVD で発売されていた。映画の中で『夜来香』を歌っていた佐藤さんがギター演奏をする特典映像が付いているらしい。早速、購入する。それで、小森さんたちは…

豊かさ (2)

言わずもがなとは思うものの見田さんの最新刊が良いと思ったのは、その肯定的な語り方にある。善意からきているとは思うが、高度資本主義の「成長の限界」の物語に操作されて語るものの上辺だけに思える「悲観主義」の警鐘によって、事態は改善されるどころ…

豊かさ

なんとはなしに、平成最後の東京大学卒業式の総長式辞なるものを読んでいると、見田宗介さんの名前が出てきて、2018 年に唯一読んだ岩波新書である 『現代社会はどこに向かうか — 高原の見晴らしを切り開くこと』が引用されていた。そこに出てくる consummat…

安全基地

8 歳になった飼犬が左後肢の前十字靭帯を断裂してしまって、いろいろなリスクを考えて悩みつつも、結局手術をしてもらった。絶対安静な疾病ではないし、知らない場所にずっと放って置かれることのネガティブ傾向のストレスが少しでも緩和できればと、毎日、…

奥様は芳紀十七才

1954 年のフランク・タシュリン監督の RKO テクニカラー作品で、ディック・パウエル、デビー・レイノルズ、アン・フランシスが出演していて、撮影は Nicholas Musuraca というのに、日本語版の DVD が未だに出ないのは何か事情があるのであろうか? 「芳紀」…

The Mule

バングラデシュから帰る飛行機で『ボヘミアン・ラプソディ』を見たが、高校時代にこの曲を合唱して歌詞を未だにほとんど覚えていて懐かしかったためである。その曲が納められているアルバムのタイトル ”A Night at the Opera" とあの口髭から、当然ながら、1…

雑記 (28)

今月号の「新潮」に蓮實重彦の『「ポスト」をめぐって — 「後期印象派」から「ポスト・トゥルース」まで』を読んだが、「発展が遅れている国の大学ほど、若い年齢の学生たちに初年度から専門教育を受けたがらせ、the general education を軽視しがちだとして…

雑記(32)

巡回群に関する前回の記事の補足。以下の基本的事実を証明なしに使った。「任意の巡回群 の部分群 は常に巡回群である」(証明) 巡回群 の生成元を とする。 (単位元) のときは明らかに成立する。そこで の場合について証明する。部分群 が単位元のみの集合の…

雑記 (21)

それで、後は b 多項式が存在することを示せば良い。今度は代数である(多分)。その前に、b 多項式の簡単な例を挙げておく。といっても分かっていないので間違っているかもしれない。b 多項式を作るには、元の多項式が だったら、 とすれば良い(?) ※ 注: これ…

雑記 (20)

b 多項式については後回しにして、必要なところまで井草さんの解説を追っておこう。必要なところとは、定理 7.1 のところまでである。解説には、ガンマ因子が出てくるが、これは、最近求めた、を使って美しく書いているのであるが、極が分かりにくくなるので…

雑記 (18)

10日ほど前に本年度の京都賞のニュースが流れていたが、受賞者に柏原正樹さんの名前があった。前回の井草さんの記事には b-多項式の根 は、「柏原によってすべての は」複素平面の実軸上にあり、負の有理数であることが示されたとある。柏原博士への贈賞理由…

雑記(17)

前回の記事の「局所ゼータ関数」については、ネットに井草準一さん自らの1994年の論説があるので、それを参考にしてもらえれば良いが、何を言っているのか、さっぱりわからない人のために解説しておく。局所ゼータ関数についてその論説によれば、今扱ってい…

雑記(16)

前回の記事によって、事後確率密度関数は、分配関数をとして、に帰着した。ここで で、パラメータは一般にベクトルである。ラプラス(大偏差)原理という指数型のスケーリングが働いて、 が大きくなるとき、分配関数の「上に凸」な関数の停留点のみが支配的に…

雑記 (15)

前回の定義で、確率モデルのパラメータの組がつくる空間を とし、任意のパラメータの組 について、とする。最適予測の確率分布のパラメータの組を として、 とおくと、となるが、すると、となり、これをと書く。分配関数は、となり、とおくと、結局、事後確…

雑記 (14)

ここまでくると、さすがに素人でも学習モデルについてあるイメージができてくる。もちろん、それは単なるイメージであって間違っているかも知れないが、間違っていれば謙虚に修正していけばよい。学習モデルをベイズ確率で記述しようとした場合、その取り扱…

雑記 (13)

ルジャンドル変換の凸性の保存を のそれぞれについて確認しておく。 とすると、となり、変換された関数は、下に凸を意味する。したがって、元の関数が下に凸ならば凸性の上下は変わらない。となり、変換された関数は、上に凸を意味する。したがって、元の関…

雑記 (12)

雑記(9) の結果って見れば見るほど美しい。をみると は実数だが、どう見てもラプラス変換である。その変換は、「状態密度関数」と「分配関数」を繋げている。ラプラス逆変換をすれば、今度は「状態密度関数」が「分配関数」に変わるわけだ。それだけではない…

雑記 (11)

前々回の記事は、連続化するために「状態密度」が導入されたような印象を与えそうなので少し補足しておく。「状態」に何かパラメータのようなものがあって、特定のエネルギー を実現するとき、パラメータが複数あれば、一般には、それを実現する異なる組み合…

雑記(10)

前回のラプラスの積分法って、考え方がとてもシンプルである。まったく、同じようにして、 Striling の公式を求めることができる。方針としては、ともかく前回の記事のような形をつくればいいのだ。というガンマ関数が元になっていて、これに変数変換を行っ…

雑記(9)

カノニカル(ボルツマン)分布を連続化するために、 から の の間にエネルギーの異なる状態が あると考えて、ここでの確率密度を であるとする。すると分布関数 はになる。そもそも熱力学のエントロピー変化のミステリアスな式に見られるように、温度 は、逆数…

雑記 (8)

前回の「大数の法則」は、が無限大になるにつれて、デルタ関数に収束していく平均値の近くの漸近的振る舞いを示すものだが、平均から遠く離れた事象が漸近的にどう振る舞うかについては何も教えてくれない。「大偏差原理」はその平均から外れた裾野の部分の…

雑記 (7)

厳密な定式化は置いておくとして、ボルツマン分布 (カノニカル分布) が何故できるかという一つの感覚として、ほぼ無限次元といってよい空間にエネルギーを分配して、温度を一定(つまり有限の内部エネルギー)にするには、ボルツマン分布のような確率を取るし…

雑記(6)

もう一度、相対エントロピーと自由エネルギーの関係を整理しておく。相対エントロピーの定義式を物理系に置き換えてこれに、 を代入すると、 から、 となり、結局、となるが、 (等号は のとき)であったから、となる。したがって、相対エントロピーを最小化す…

雑記 (5)

さらに、ボルツマン分布から何が出てくるかを考えてみる。エントロピーをとすると、 の総和は、ゼロなので、 となる。 から、 であり、ここで、最初の項のエネルギー移動を「仕事」、次の項のエネルギー移動を「熱」と呼ぶこととする。ここで、仕事はしない…

雑記 (4)

今度は、平衡状態における確率分布がボルツマン分布というのをモデルにして、前々回の記事の「相対エントロピー」を適用すると、どういうことになっているかを考えてみる。以下のように、 とおくと、 だから、 となり、結局、 相対エントロピー は、 となる…