ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

2017-12-24から1日間の記事一覧

おもしろい (完)

新聞を読まなくなって久しいが、ちょっと前に昼メシを食べに店に入ったら、テーブルに新聞が置いてあり、何とはなしに新井紀子さんが書いたものが目に留まったので読んでしまった。その内容は既にどこかで読んだものと大差なかった。 その真偽はよく分からな…

おもしろい (9)

たとえば、プルーストの『失われた時を求めて』なんかは、明らかに「主題論」と「説話論」の連携としての「記憶」の不可思議な仕組みについて書かれた小説のように思える。しかし、ここでは、もっと具体的な効用として、退屈な文章の主題を取り替えてみると…

おもしろい (8)

『三四郞』の演芸会の場面では、シェークスピアの『ハムレット』が上演されているわけだが、その演芸会が終わって三四郎が下宿に帰った夜の出来事が次のように書かれている。 夜半から降り出した。三四郞は床の中で、雨の音を聞きながら、尼寺へ行けといふ一…

おもしろい(7)

夏目漱石の『三四郞』が、「水」抜きでは語れないぐらいのことは今や周知の事実であり、それをここに繰り返すのはジャイアント・パンダを「かわいい」と誰もが芸もなく繰り返すぐらい醜悪なことだと思いつつも、「主題論」と「説話論」の連携がここまで完璧…