ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

2017-12-20から1日間の記事一覧

おもしろい (4)

もっと端的な例だと、「光」が主題となって物語の語りを分節する場合には、「光」の表情の変化が様々に記述される。森鷗外の「舞姫」を例にとってみる。 物語は、主人公の豊太郎が船に乗って日本へと向かう帰路、船がサイゴンに寄港した場面から始まっており…

おもしろい (3)

前回の記事であげた「主題」において発現する機能とは、もっとも一般的に言えば物語の語りを分節することである。ここで注意しないといけないのは、短編小説の場合は特にそうなのだが、まったく同じ「主題」が単調に繰り返される例は寧ろ希であり、「主題」…