ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

確率共鳴

「確率共鳴 (stochastic resonance)」というのはバックグラウンドに適切なレベルのノイズがあると、低コントラストの画像などがかえって検出しやすくなる非線形の現象をいう。 アナログのレコードが未だに好きな人が多いのは、適度なノイズがかえって音を聴…

Sway

¿Quién será? は、1953 年に作られて、1954 年に Dean Martin が “Sway” として英語の歌詞で歌った。ラテン系の歌手をほとんど知らないので、彼/彼女について掲載が出来ず残念である。ただ、Pedro Infante の 1953 年のクリップはメキシコ映画の黄金期のもの…

Forgive Me

森山良子ではなく、森山加代子の『じんじろげ』の元歌はインド民謡の『ヒラミルパニア』という曲だという説があるが、歌詞の中にベンガルという言葉が出てくるので、ベンガル地方の歌らしい。今度、バングラデシュに行ったら知っているか聞いてみよう。知ら…

Mashed Potatoes

時間がなかったので、ちょっと前に取り上げた英語の話題を補足する。 1. 「マッシュ・ポテト」ではなく「マッシュド・ポテト」と書こうと、それは「スマホ」と同じように結局、日本語なんだからどっちでも良いという気がするが、mushed potatoes の英語の普…

Pineapple Princess

まず、昨日の曲 (It’s My Party) には続編の “Judy’s Turn to Cry” (1963) があるので、一応紹介しておく。Judy’s の s は……もう説明はやめておく。 この曲のあるアルバムは、“cry” を主題にしているが、そこから好きな “Just Let Me Cry”. Oh, stars on hig…

It’s My Party

1963 年の Lesley Gore のデビュー曲であり、Quincy Jones の最初のプロデュース曲でもある。 昨日の続きで、“Of course.” の f が通常、/f/ と無声化したり、“have to” や “has to” や “had to” の v や s や d が無声化したりするのは、別に特別な現象では…

鼻腔解放

下の曲を紹介した記事で、button の発音は息を溜めて破裂させる「閉鎖子音」/t/ の発音で息を破裂させるときに、次の子音 が同じ調音位置の /n/ なので、破裂した息はそのまま鼻腔に抜けていくという「鼻腔解放」を説明したことがある。なお、buttons and bo…

Stop! In the Name of Love

1965 年の The Supremes のこの曲は、キャンディーズやピンクレディーですら歌っており、ここであえて取り上げる積極的な理由など、どこにも見出せないのだが、バックのドラムが不気味なまでの機械的反復を刻む中で、ダイアナ・ロスが、そのリズムを超えた等…

Beechwood 4-5789

え、これだけ?という、あっけなさが爽快でもう少し聞いていたい気にさせる 1962 年の The Marvelettes の曲である。1961 年の “Please Mr. Postman” のとき、リードの Gladys Horton はまだ 15 歳だったというから、このときは 16 歳である。Marvin Gaye は…

You Can’t Hurry Love

The Marvelettes の “Please Mr. Postman” を聞いていると、そいういえば、デトロイトのモータウン歴史博物館の前で夕方、記念写真を撮ったことがあることを思い出したが、なぜ、そこに行ったのか、どうも詳細が蘇ってこない。ただ、車の運転手が荒廃してし…

Please Mr. Postman の歌詞

昨日、 “Please Mr. Postman” の歌詞書く暇がなかったので、もう一度掲載する。コーラスの部分は重なっているところがよくわからなかったりして省略した部分もある。“You better” はもちろん、“You’d better” の had が完全に省略されたもの。 (Wait)Oh yes,…

カート・シオドマーク

今日は JR 四ツ谷駅の近くの純喫茶に入ってなかなか良かったけれど、音楽がほとんどビートルズだけなのには参った。“Please Mr. Postman” 流すなら 1961 年の The Marvelettes のものにして欲しかった。それにしても凄い髪型。 前回の記事で『日曜日の人々』…

寛容空間

前回の記事に関連して。 中野忠晴の『小さな喫茶店』の元歌である “In einer kleinen Konditorei” (1929) を今回初めて聞いた。 このクリップには、1930年の映画、『日曜日の人々』(Menschen am Sonntag) の一部が使われていて眩暈のような感覚に襲われた。…

珈琲あるいは喫茶店

タイトルに「コーヒー」または「喫茶店」がつく日本の曲ってやっぱりあまり思いつかない。コーヒーに関しては『コーヒー・ルンバ』、喫茶店に関しては『小さな喫茶店』が決定版だなあ。こうして見ると中野忠晴はやはり偉大だ。また気づいたら、ここに追加し…

Una Sera di Tokyo

この曲、最初は、1963 年に『東京たそがれ』というタイトルでザ・ピーナッツによって唄われリリースされた (作詞:岩谷時子、作曲:宮川泰)。 1964 年 (東京オリンピックの年) に、イタリアからミルバが来日し、この曲のタイトルを『ウナ・セラ・ディ東京』と…